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近くには風光明媚な鷲羽山と瀬戸大橋がありますが、水島コンビナートと入り江を挟んだ小さな漁村の中にひっそりと蔵はあります。山が迫っていて車の中からは、道の細さもあって蔵の目印となる煙突も見えません。どうやってタンクの入れ替えなどやっているのか不思議なほど狭いところにあります。武家屋敷を思わせるような玄関を入ると蔵が始まります。狭い敷地を使って堅型の醸造所です。精米は1階ですが蒸しは3階と仕事が段々下にさがる工夫です。杜氏の腕でしょうか? お米の特性と美味しさを活かしたお酒が造られています。
杜氏の横坂さんはまだ38歳の若手ですが、東京農業大学の醸造科を卒業後、さまざまな銘醸蔵で修行し、中田酒造の元杜氏岡田さんのもとでみっちりと技術を仕込まれた方で、蔵元の目指す「岡山の酒」造りに全力投球しています。蔵人との意思の伝達も「以心伝心」というより、横坂杜氏の命令でキビキビと動いている感じです。蔵元の息子さん豊二さんも現場に入られ、猛将?横坂杜氏とともに奮闘、気合いの入った酒造りが行われています。全国新酒鑑評会には酒造好適米「山田錦」使用の大吟醸が出品されましたが、もうひとつの「雄町」使用のものに雄町の特性がみごとに活かされています。この雄町も地元岡山雄町、そして最近では地元米「朝日」を使って中吟醸を完成させています。以前は灘の大手メーカー白鶴へ「桶売り」もしていましたが、数年前、岡田杜氏から横坂杜氏に変わる頃にそれを全廃し、すべて自醸酒(造った酒をすべて自分のラベルで販売)としました。そのため造りの桶数はわずか22本、しかしそのうち17本が吟醸酒という高級酒造りの蔵へと変身しました。麹作りも独特で「中田の棺桶製麹」
と呼ばれています。
中田酒造(有)
岡山県倉敷市 呼松
蔵元:中田 宏之氏
- 杜氏:横坂 安男氏 (安芸津杜氏)
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